せっかく時間をかけて塗ったジェルが、数日で先端から浮いてきたり、根本にスキマができたりすると、一気にテンションが下がりますよね。「不器用だからかな」「安いジェルだから仕方ないのかも」と自分を責めてしまう人も多いですが、じつは「セルフネイルがすぐ浮く」のには、いくつか共通した理由があります。逆に言えば、その理由さえ分かれば、特別なテクニックがなくても、今よりずっと長くネイルを持たせることができます。
まず見直したいのは、「爪の状態」と「下準備」です。セルフ派の多くが見落としがちなのが、爪の水分と油分。お風呂上がりすぐに塗っていないでしょうか。爪の中にまだ水分が残っていると、硬化後にその水分が抜けてジェルとの間に隙間ができ、浮きの原因になります。また、ハンドクリームやオイルを直前まで塗っていると、油分がジェルと爪の密着を邪魔します。ジェルを塗る前は、ハンドクリームやオイルは控えめにし、アルコールなどで表面の油分をやさしく拭き取るだけでも持ちは変わってきます。
次に大切なのが「削りすぎない」こと。セルフネイルがすぐ浮くと、もっとガリガリ削って密着させなきゃ、と考えがちですが、実は逆効果になる場合もあります。必要以上にサンディングしてしまうと、自爪が薄くなり、しなりやすくなります。ジェルはカチッと硬いので、柔らかくしなる薄い爪の上に乗せると、動きに耐えられず、先端やサイドから浮きやすくなってしまうのです。最近は「弱酸性」「ノンサンディング」「自爪を削らなくても密着する」といったコンセプトのベースジェルも増えています。こうしたタイプを選べば、削る工程を最小限にしつつ、浮きにくさも両立しやすくなります。
「厚塗りしすぎ」もよくある落とし穴です。セルフだとムラが気になって、ついベースから厚く塗りがちですが、厚いジェルはその分だけ縮みやすく、硬化熱も強く出ます。爪とジェルとの間に目に見えない段差や歪みが生まれて、数日後のリフトにつながってしまいます。ベースは「薄く均一に」、カラーは「2〜3回に分けて少しずつ重ねる」、トップで形を整える、というイメージに変えるだけでも、仕上がりが安定しやすくなります。
さらに見逃せないのが「爪質」と「ライフスタイル」です。もともと爪が柔らかくて薄い人、水仕事が多い人、PC作業で爪をよくキーにぶつける人などは、どうしても浮きやすい傾向があります。この場合は、「爪を強くする」方向のケアも同時に考えると効果的です。ジェルをしていない期間にオイルでこまめに保湿したり、栄養バランスを整えたりすることは、遠回りのようでいて、長い目で見ると一番の近道になります。また、ベースジェルの中には、爪のしなりに合わせて一緒に動いてくれるような、柔軟性のあるテクスチャーのものもあります。こうしたタイプは、薄くて柔らかい爪にもフィットしやすく、生活の中で受ける細かな衝撃を吸収してくれるので、「すぐ浮く」悩みの軽減につながりやすいです。
オフの方法も、実は次の浮きやすさに大きくかかわります。無理にベリッと剥がした経験はないでしょうか。「一瞬で取れて気持ちいい」反面、自爪も一緒にはがれてしまい、目には見えなくても表面がボロボロになっています。その上からジェルを乗せれば、当然密着は悪くなります。最近はアセトンを使わずに、シールのように剥がせる「ピールオフタイプ」のベースも登場しています。こうしたものは、定着はしっかりさせつつも、オフのときは自爪を残してはがしやすい設計になっているので、「頻繁にデザインを変えたい」「仕事柄、長期間ネイルができない」という人にも向いています。
また、「セルフネイル すぐ浮く」と検索する人の中には、「プロ用のジェルじゃないから浮くのかな」と感じている方もいます。確かに、プロも使うサロン品質のジェルは、密着力や発色、硬化の安定感などがしっかり作り込まれていることが多く、「浮きにくさ」の面でもメリットがあります。ただし大切なのは、「プロ用=刺激が強い」というイメージに振り回されないこと。中には、サロンでも使われつつ、「弱酸性」「国産」「爪を傷めない処方」にこだわったブランドもあります。そうしたジェルは、セルフ初心者でも扱いやすく、説明書や公式サイトでケア方法まで丁寧に案内していることが多いので、「技術に自信がないけれど、すぐ浮く状態から卒業したい」という人には心強い存在になります。
最後に、自分に合うジェルや手順を見つけるうえで大事なのは、「一度に全部完璧を目指さない」ことです。いきなりサロン級の仕上がりを目指すと、うまくいかないたびに落ち込みやすくなります。まずは「オフで無理に剥がさない」「爪を削りすぎない」「塗る前に油分と水分をきちんと整える」といった、爪の健康を守るポイントから始めてみてください。そのうえで、自爪を守る処方のベースジェルや、セルフでも扱いやすいテクスチャーのアイテムを選んでいくと、「セルフネイル すぐ浮く」が「セルフでもちゃんと持つ」に少しずつ変わっていきます。
ネイルは、毎日ふとした瞬間に目に入る、自分だけの小さなごほうびです。浮いてしまった部分ばかり気にしてため息をつく時間を、「今日のネイル、まだきれいだな」と指先を見るたびにちょっと嬉しくなる時間に変えていきましょう。そのための一歩は、特別な技術ではなく、「爪をいちばん大切にする」というシンプルな意識から始まります。